こんにちは江島です。

今回紹介するのは膝の痛みで来院された患者さんの例です。

40代 男性 左膝の痛み(左膝の外側)
3週間前に痛みを発症し、階段や坂道を登るのが痛い。
整形外科を受診、レントゲンを撮り、「骨には特に異常なし、おそらくランナー膝だろう」との事、
シップ(ロキソニンテープ)をもらい、1週間経ってまだ痛かったらまた来院してくれとの事。
1週間経ち、痛みが引かなかったので再度整形外科を受診、今度はリハビリを勧められ、患部に電気を当てる。
痛みはあまり変わらず。

と、いうのが患者さん情報です。
ちなみにこの患者さんは趣味でランニングをされていて、週に2回ほど20キロ位の距離を走っているそうです!年に1~2回はフルマラソンの大会にも出場されています。

当院に来院された時は、平坦な道を歩くのは平気だが、やはり坂道と階段を登るのが痛く、
スクワットテストやグラスピングテスト陽性、腸脛靭帯に圧痛もあり、典型的なランナー膝の症状でした。
基本的にはこの場合、腸脛靭帯の癒着を改善し、下肢のアライメントを整えれば大抵改善されます。
しかしこの患者さんの場合、それらの施術をしても50パーセント位は改善しますが、やはりある程度痛みが残ってしまいます。
そこで、考えました!
「筋肉や関節は整えたから、経絡(経穴の並ぶラインの事です)を整えてみるか!」
という事で、胆経という体の外側を走る経絡をチェックし、反応の強かった「足臨泣」というツボに鍼と押圧をしました。(かなり痛がっていらっしゃいました)
そして、左膝の痛みをチェックして頂くと、痛みはほぼ消えていました。
最後に足臨泣に置き鍼をして、帰っていただきました。
こういう時に、鍼灸師の資格を取るために、東洋医学も勉強しておいて良かったと思いました。
視点を広げて体を診れた事が今回の施術では良かった点でした!
経絡というのはまだ科学的にはしっかり実証できていないものですが、施術をしていると、確かに反応や効果があるので、面白いですね。
当院では現在この経絡の動きを改善して身体を動きやすくする運動プログラムも考案中です!